ここしばらくのテスト
台風19号と20号が連続というかサイドバイサイドのドリフト状態で日本列島をかすめておりますが、皆様がお住いの地域で大きな被害が無いことを祈っております。
さて、作業の合間合間でテストには行っておりますが、毎回絵になるサイズというのを無い知恵を絞って釣っていると、年に何回かはひたすら数釣りをしたくなるときがあります。
そこで8月19日にサイズはほぼ期待できないが数は釣れるという池にふらりと行ってみました。
夜明けと同時にさざ波ひとつ無い水面にボートを出して、まずはSW70、FL62LCです。
試作品FL62LC
数釣り目的ですが、一応試作品のテストも兼ねているので何でもありという訳ではありません。
暑い日が続いていたので、朝イチでもシャローレンジに居る個体が少ないように思いましたが、少しすると反応が出始めました。
サイズも小さいですが、これが無差別に釣っている時のここのアベレージです。
数年前、この池でブリームのカラーテストをして面白い結果が出たので、今回もまずブリームを使ってみましたが実に良い反応を見せてくれました。
途中で細身ですが、50クラスのバスがボートの横を通り過ぎようとしているのに気が付いて、コレどうやって釣ろうか、と思っていると、通り過ぎるのではなく、ボートの影にくっついてきました(笑)
これはあれか?人間が釣って弱った小バスを食いに来る天才君か?
てことは、ボートはエサをくれる人間が乗っているもので、これにくっついて移動すれば楽にお腹いっぱい食えると認識してるやつか?
ハイ、一応クランクにも反応しましたが、先に食ってきた小バスを寄せてる最中にそれはもう嬉しそうにかぶりついてきました(笑)
良型の口から小バスの頭がニョキっと生えている図はなんともシュールでしたが、途中で飲み込むのを諦めて小バスを放してくれたので、かなりぐったりしている小バスからフックを外して早々にリリースです。
今回、かなりしぶとく同じ池をぐるぐる回ったのですが、水深が8mと深く、4m以上のエリアも広いのでトップから順番にレンジを下げていくことで最後まで釣れ続けてくれました。
レンジを下げる為に試作品SB63MR。いろんなスピードを使っていました。
FL62のスカンクスプラッターはプレッシャーが掛かって、バイトが遠のき始めたタイミングで使って良いかんじに締められました。
この日、5時間ほど釣って40匹近く釣ったと思いますが、写真もほとんど撮らずに釣ることに没頭していましたので写真はこれだけです。
釣ったクランクも他にいろいろありましたが、写真が必要だと思うモデルの分だけです(笑)
ヒシモの生え方が、短調な上に投げる面積が狭くなるだけというかんじでしたので、クランクを精いっぱい使い切ってというほどではありませんが、なかなか楽しい釣行でした。
さて、次に8月22日です。
この日は2つの台風が通過する合間にできた晴天で、ひょっとしたらイイ釣りができるかも、などとチョロイことを考えて出て行ったのですが、ここしばらくで一番しんどい釣りでした(笑)
場所は学生時代によく行った山の上にある皿池と第一実験場で、時期だけ考えればこの2か所で釣れないなどとは想像もできないのですが、やはり生き物相手ということを思い知らされました。
1か所目、この日も夜明けと同時にスタートしていつもと反対周りで太陽の光を意識した組み立て方をしてみました。
使用ルアーはSW70、試作品SB63MR、試作品CATHERINE75SL-DDRです。
水中のウィードの量が増えたのもあるのでしょうが、岸際にいっぱい居た小バスもほとんど居なくなっており、驚きの無反応です。
辛うじて小バスを1匹SB50で釣りましたが、これが自己最少記録なんじゃないかという小ささ(笑)
もう、体が動くうちに移動です。
で、第一実験場に行ったわけですが、前2日ほど強い雨が降っていたので水温が下がって活性が上がるのかと思っていたらまるで逆でした。
1周した時点で、沖のウィードのエッジや隙間までクランクを通しており、ここからどうやって巻き返すのかと(笑)
何か所か触らずにおいたスポットがあるので、それだけが頼みの綱ともいうべきものでしたが、さてどうなるのか。
この触らなかったスポットは主に閉鎖空間の最奥部と出入りの激しいウィードのエッジ部で、1周目に食わないのなら動けなくなるギリギリまで追い込んで固定できれば、と思い、その場で使うには少し強すぎる出力のクランクでスポットを囲むように巻いていました。
どれぐらいの時間や環境の変化でプレッシャーから解放されて移動するか分かりませんし、このあとそこを攻めても釣れる保証はないのであくまで予想、一発勝負のギャンブルです。
警戒心を解くか解かないかのタイミングで入れたら、というものです。
最初の2か所は空振りです。
まあ、全部で成功するわけはないな、と思いながらここは居れば飛び出してくるかもしれない、というヒシモのエッジへ。
試作品SB63MRをハンドル半回転してからミドストを始めるとホントに飛び出してきました。
44.5㎝でした。
穿った見方をすれば、後からなら何とでも言えるので先に書いたことの真偽も受け取る側次第ですが、これはプリスポーン期によく使う手段で、再現率も高く、上手くハマればシャローエリアで良型を効率よく釣れるある種のパターンです。
まさかこの時期に使うことになるとは思いませんでしたが、この1匹で救われました(笑)
このバスもブラインドですが、他に良型が泳いでる姿を全く見られなかったので、これ以上を望むなら大型のスイムベイトやテキサスでクランクを入れられないカバーの中へねじ込むか、いきなりライトリグに振ってしまうのが良いのだろうと思います。
クランクで、というならFL62MRやDRのようなロングリップのフラットサイドを任意の水深で移動量と弾ける範囲を抑えたソフトなシェイクを続ける、という方法になると思います。
今回それをしなかったのは、それに適したロッドを置いてきたためですが、釣っている間ずっと悔やまれました。
クランキングロッドに求められる性質にも色々ありますが、一般的にはキャストとバイト時のティップの追従性に重きを置いたところで、クランクを細かく操作するといった部分は滅多に語られることはありません。
ブランクスの素材やテーパーからグリップの長さまで、いわゆるクランキングロッドの逆を行くような仕様ですが、どんなロッドにもできる入力とできない(クランク本体に反映されにくい)入力があり、今回のような状況で必要な入力ができるものが無いというのは非常に厳しい展開になります。
クランクは巻いて釣るもの、というのはその通りですが、ロッドワークで反映されるアクションにはクランクのボディでないと出せない動きというのも確実にあり、それがこの春からずっと私の釣果を支えてくれているので改めてそういったロッドの重要性を認識した次第です。
ここまでしなくても素直にワームを使えば良いのでしょうが、まあクランク屋としての意地みたいなものです(笑)
それでは皆さん良い釣りを(b^-゜)
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