5月5日 テスト釣行・どうしようもない時のカード
もう3日前になりますが、今回は甲佐さんと一緒にテストです。
時期が時期なので良型1匹でもクランクだけではなかなか厳しいのですが、真冬と同じく何かのきっかけでも掴めれば良し、バスの行動をしっかりと観察することも含めて丸一日使ってやってきました。
場所は第一実験場、早朝5:30スタートですが寒いのなんのって(笑)
風はありませんが、シャツとパーカー類だけではとても釣っていられないぐらい寒いです。
レインギアを羽織ってボートに乗り込み、今回のフィールドデータをメモに取って自分のタックルにクランクをセットしていると、すでに投げ始めた甲佐さんから
『来た!』という声が。
確かまだ1投目のはずで、堤防の角というどんな田舎に行ってもハイプレッシャーなポイントで。
いきなり53㎝。 ルアーはY.G.laboさんのロリポップ、カラーは『ギルっち』です。
このルアーの誘引力はさすがの一言です。
代表のYUKIさん、スタッフのヨシムラさんの開発能力と、どれだけ忙しくとも正攻法で結果を出してくる日々の努力は見上げたものです。
私としてはこの誘引力に引けをとらないクランクを作らねば、というところですが、単に大きくすれば良しというものではないので、今の路線で進めつつ、使いやすく『バスにとって丁度良いところ』を磨いていかないと、というところです。
さて、あまりにもいきなり良いバスが釣れたので状況がわからなくなりましたが(笑)、少なくともこの時間に動いている良型がいると確信が持てたのでローテーションを細かくしてみることにしました。
通常のクランクらしいクランクである試作品SB63MRと久々に出すサイズで引っ張れる可能性のある試作品CATHERINE100HT-DR-SLIM、それとディープにも可能性がありそうなので試作品CATHERINE75SL-DDRです。
ポイントの規模とカバーの距離、水深などを基準にしてクランクを頻繁に変えていき、バスが固定されるであろうシャローは少し置いておいて、この時間を逃すと沈黙しそうなディープへ。
パラパラとヒシモの生え始めた3mエリア、できるだけウィードの密度が濃い部分を通して試作品CATHERINE75SL-DDRを引っ掛けては揺すって外しを繰り返していきます。
このあたりでヒシモの茎を縦ストにして付いてるアフターが居るかな・・・と引っ掛けたクランクを外すと、外れたはずなのに藻ダンゴになったように重いです。
『ヒシモに突っ込んだ?この密度でそんなはずないしバス?』と思いながら念のためフッキング、一応バスだとしても掛かりが浅い可能性が大なので丁寧に巻いてくるとバスでした。
ジャスト40㎝、アタリのアの字も感じられない子でしたが、久しぶりにこのクランクの本領を見た気がしました。
そして岸際のカバー狙いに戻り、今度は小規模なところに大きなクランク、というのを試してみようと試作品CATHERINE100HT-DR-SLIMを選択、10分後に空中の枝に引っかかったクランクを外して落とし、その勢いでベイトがパニック状態になっている体で派手目にシェイクすると
ルアーのサイズの所為で小さく見える40.5㎝です(笑)
これはプリ若しくは一度産んだメスだと思いますが、この手の個体にはやはりこの方法がかなり効きます。
それと、先日の釣行で半分ほど気づいていましたが、プリの個体が減るとほとんど効かなくなり、縦スト攻略的な使い方をする方が釣れるかんじです。
言ってみればセオリー通りですが、今年のプリスポーンで気づいた『ロッドワークによるクランクのミドスト的ホバリング』は非常に理にかなった方法だと思われます。
出来ることならもう少し早い段階から試すことができればよかったかなとも思いますし、他の季節でも有効なシチュエーションがありそうなので引き続き試していきたいところです。
この後、池を移動してさらに実験を続けているとY.G.laboのヨシムラさんが合流。
あまり時間がないということなので、なら時間いっぱいまでボートに乗ってはどうかとロッド1本だけをも持って同船です。
1周目にシャローにバスが居ないのは確認できたので、私は4mあたりを、甲佐さんは1.5~2mレンジ、ヨシムラさんは試作品のソフトベイトを投げていましたが、状況が理解できたのか『これで行けそう。ロッドごと借りていいですか?』と私の試作品SB50MRを投げ始めました。
『たぶん一段下の硬いところです』と。
日向のシェードの2mレンジ、硬質なボトムと合わさったコースに彼が通すと。
この食わせるまでの構築が実に見事です。
甲佐さんもヨシムラさんもトーナメント的思考やセオリーで釣っていくタイプで、その引き出しが非常に多く、見ていて面白いです。
また、私も含めてタイプが全然違いますので、着水からリトリーブのどこでどんな状態のバスが釣れてくるかの傾向も違っていて、2人とも同行していただいた際には同じクランクを使っていても自分とは違う釣り方を見せてくれます。
少し前なら私が岸際の濃いカバー、甲佐さんはその一段下や沖側、ヨシムラさんはシーズナルパターンをその場に合わせて細分化、といったかんじになります。←クランクならということです
トーナメントの現場でクランクならどういう思考で、どういった攻め方をするのか、これを知ることは自分にとってはかなり大事なところです。
その攻めを実現するにあたって必要な性能・性質とは何かを自分が理解していれば、かなり乱暴な言い方になりますが、それらを丸ごと飲み込んで釣れるクランクを作れば良い、ということです。
プラクティスと本戦では使うルアーも変わってくるのが当たり前なので、プレッシャーの掛かった本戦でもクランクでポンポン釣れるなどとは思っていませんが(笑)、プラクティスの段階で状況判断をどれだけ正確にできるかがトーナメントにおけるクランクの仕事だと思います。
もちろんこれには1モデルや1カラーで対応できるものではありませんので、人の経験値まで貪り食ってでも、よりコンペティティブなクランクを作りたいところです。
と同時に、自分にとってもっとも原初的で乱暴な理論で、使いやすさを完全に犠牲にしてでもいつでも人より釣れるクランクを作りたいとも思います(笑)
それでは皆さん良い釣りを(o^-')b
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